きずあとに対する
フラクショナルレーザー治療とは
About FractionalLaser

なんらかの理由で皮膚にきずができてから、およそ半年程度以上経過したきずあと(慢性期の瘢痕)では、その質感や盛り上がりが目立つことがあります。最新医学をもってしてもきずあとを完全に消し去ることはできませんが、質感や凹凸の改善目的に、継続的なフラクショナルレーザー治療が有効な場合があります。
フラクショナルレーザー治療とは、微細なレーザー光を非常に細かく点状に照射することで、身体本来の治癒能力を活かし、皮膚の再構築を促すことできずあとを改善させる治療です。当院では10,600nm波長の炭酸ガスレーザーを用いた、蒸散型フラクショナルレーザーリサーフェシング治療(AFLR: ablative fractional laser resurfacing)を行っています。
INDICATION 適応、対象となるきずあと
- 盛り上がったきずあと、
ニキビ跡などの凹んだきずあと - きずができてから一定以上
(目安として半年以上)経過したもの
※実際の治療適応の判断については、直接の医師診察が必要になります。
RECOMMEND こんな方におすすめ

- 手術以外のきずあと治療を希望する方
- 継続的な通院治療が可能な方
- 治療のためにまとまった期間が
取れない方
Flow 治療の具体的な流れ
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医師の診察
きずあとの状態を確認し、現在のお悩みや理想をお伺いします。適切な治療計画のために、以下のような内容を医師が確認します。
- きずができた際の時期、状況、
どのような治療を行ったか - 現在のきずあとの気になる点、
自覚症状の有無など - 目指したい状態、治療における
ご不安やご質問
医師との相談の上、レーザー治療を希望される場合は同意書にご記入をいただき、治療のスケジュールを組みます(初診日とは別日でのレーザー治療をご提案する場合があります)。
- きずができた際の時期、状況、
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麻酔
レーザーの照射予定範囲にクリーム状の表面麻酔を塗ります。その後30分以上の時間をおいて麻酔を効かせます(状況により貼るタイプの麻酔や、局所麻酔注射を行う場合があります)。
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レーザー治療
麻酔が効いていることを確認したうえで、レーザー治療を行います。対象となるきずあとの状態にもよりますが、およそ数分~5分程度で治療を行います(痛みは麻酔により一定程度緩和されますが、完全には無痛にはなりません)。
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治療後のアフターケア
レーザー治療後は、患部を軟膏または専用の絆創膏をあてて保護します。徐々にヒリヒリ とした痛みや腫れが出ることがあります。数時間で落ち着いていくことが一般的ですが、 ご自身でクーリングなどを行っていただくことをお勧めする場合があります。
慶應美容医療外来ならではの特徴
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Keio 慶應
2023年4月新設の慶應義塾大学病院形成外科美容医療外来にて診察や治療を行います。診察、治療、アフターフォローを含め一貫して当院医師が担当します。当院形成外科はきずあと(瘢痕・ケロイド)分野において臨床・研究共に長きに渡り多数の実績を積み重ねており、包括的なきずあと治療の一環として、レーザー治療もご提供しております。
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Equipment 機器
当院ではきずあとに対するフラクショナルレーザー治療を行うため、厚生労働省から承認を受けている炭酸ガスレーザー機器(フラクショナルモード搭載炭酸ガスレーザーエフ〈株式会社ジェイメック〉承認番号:30400BZX00053000)を導入しています。
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Cooperation 連携
慶應義塾大学病院カルテシステムと連携しているため、当院の診察券をお持ちの方はそのままご利用いただけます。必要に応じて当院形成外科における保険診療や、各診療科かかりつけ医と連携し、状態に応じて安全かつ効果的な治療をご提案いたします。
副作用・リスク
出血、腫脹、傷あと、瘢痕拘縮、ケロイド、痛み、色素脱失、色素沈着、再発、脱毛など。
アレルギーなど予期せぬ合併症が出た場合は、その都度説明の上適切な処置を行います。