メッセージ Message

お子さんのリハビリテーションでは、成長・発達に合わせて身体の動きを支援することが重要です。方法として、病院での保険診療や療育センターでのリハビリテーションがありますが、制度に基づく時間的な制限がございます。
当センターでは、自由診療という枠組みで、期間や頻度に関する法的な制約なく、上肢や歩行に特化した先進的な治療を提供します。(神経難病疾患の方でHAL®による歩行練習を行う場合など、保険診療の適応となるケースも一部ございます。)
当センターでは、脳や神経に働きかける先進的な機器を駆使し、遊びの要素を取り入れたプログラムを実施し、成長・発達を後押しするお手伝いをしています。
子供の脳には大人以上に柔軟かつダイナミックな変化が生じやすい性質があります。当センターでの治療がお子さんにとって新鮮な刺激となり、目標に向けて取り組むきっかけになれるよう支援いたします。
Target 対象患者
若年性脳卒中・脳性麻痺・脊髄疾患・神経難病などによる運動・感覚機能障害を有する方が対象となります。
特に、以下の症状やご希望をお持ちの方を対象としています。
- 手・足の麻痺があり十分に動かすことができない
- 筋肉のこわばりがある(痙縮)、成長ととも身体の硬さが強くなってきた
- 生活で麻痺手を使えるようになりたい
- 一人で歩けるようになりたい、上手に歩けるようになりたい
以下に該当する場合は、継続的な利用が困難な可能性があります。
- 全身の健康状態が不良な方(著しい栄養不良、重度の心疾患、易疲労)
- 運動練習を著しく阻害するような関節の可動域制限、痛み、しびれがある方
- 1時間程度の治療に継続して取り組むことが難しい方
- 高次脳機能障害や知的障害などにより、スタッフとのコミュニケーションが難しい方
(症状が軽度の場合はその限りではありません)
上記に限らず、医師・療法士により、その他の理由で利用が困難と判断する場合があります。
Treatment methods 治療法の紹介
※機器ごとに個別の適用条件があります。
どの機器を治療に用いるかは、対象者の身体の状態に基づき、医師と療法士により決定されます。
※治療効果には個人差がございます。
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brain machine interface BMI
BMI(brain machine interface)は、指を伸ばす運動のイメージを行っているときの脳波を記録し、適切な脳波の変化が生じたときに装具による指の伸展と筋肉への電気刺激をフィードバックする治療方法です。
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脳と筋肉の神経的な結合の強化を図ることができます。 -
Hybrid Assistive Limb HAL®医療用下肢タイプ
HAL®は身体を動かそうとする際に生じる「生体電位信号」を感知し、下肢の動きをアシストするロボットです。HAL®を装着して練習を行うことで身体への負担を軽減し、スムーズな下肢の動きの学習を図ります。
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また、ロボットを活用した治療はお子さんの興味をひきやすく、楽しみながら歩行練習を行うことができます。 -
Extracorporeal shock wave 体外衝撃波
体外衝撃波治療(ESWT)は、圧縮した空気によって発生させた衝撃波を皮膚表面から照射することで、筋肉や軟部組織にアプローチする治療法です。
衝撃波の刺激によって血流の促進や筋緊張の緩和、痛みの軽減などが期待されます。 -
Virtual Reality VR
ヘッドマウントディスプレイを装着し、VR(仮想現実)空間に表示されたターゲットに対するリーチング練習を行う手法です。
お子さんにおいては、VR空間に映し出されるものを触ったり・掴んだりして、楽しみながら動作練習を行うことができます。 -
COSMO
COSMOは、感圧センサー内臓のスイッチです。専用アプリを用いてスイッチを使ったゲームを行うことができ、楽しみながら治療を行うことができます。
動かしにくい手を積極的に使用したり、立った状態でバランスの練習を行ったりすることができます。 -
functional electrical stimulation 機能的電気刺激
機能的電気刺激は、電極から筋肉の活動を計測し、電気の刺激により筋肉の動きをアシストする手法です。手を動かしやすい環境を作り、物品の操作練習や日常生活動作練習を反復的かつ効果的に行うことができます。
指示があってもなかなか意図して筋肉を動かすことが難しいお子さんでも、電気の刺激によって動きをアシストし、動作練習を反復することが可能です。 -
treadmill exercise トレッドミル歩行
トレッドミル歩行はウォーキングマシン上で一定速度に動く床面に合わせて歩行することで、歩行能力の向上を目指す練習方法です。
手すりの使用や体重免荷装置(ハーネス)を併用することで、安全性を確保しながら反復的な歩行練習が可能です。
理学療法ガイドライン第2版小児理学療法ガイドライン(一般社団法人日本理学療法学会連合,2021)では脳性麻痺児に対するトレッドミルトレーニングは歩行機能、移動機能、バランス能力、粗大運動を向上させる効果があり、行うことを提案すると記載されています。
*効果には個人差があります。
Staff スタッフ紹介
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道願 正歩
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守屋 耕平
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奥山 航平